加工プロセス
何も加えない、明日葉だけの純粋で素朴な商品づくり
大島の明日葉が、無農薬の自然農法で作られたものなら、その加工プロセスも、同じ様に純粋で素朴なものです。一切の不純物を加えない、素材の良さを100%活かすための商品づくりをお見せします。
続々と運び込まれる3年ものの完熟明日葉
明日葉の加工の最盛期は、5月から7月初めにかけてです。1メートル以上に育った青々とした3年ものの完熟明日葉が、ぞくぞくと運び込まれてきます。
明日葉は種をまいて3年目に初めて花をつけ、種を作ります。”完熟”というのは、その直前の最も栄養素が凝縮している時期に収穫するからです。
完熟明日葉は、葉と茎に大まかに切り分けられます。葉は主に粉末に、茎は主にお茶の材料になります。それらはまず平釜へ運ばれ、100度の熱湯で茹でられます。
熱湯をくぐらせることによって消毒し、同時に加工しやすくなるからです。初夏の気温の下、モウモウと水蒸気が上がる中での大変な作業です。
切断、乾燥、焙煎……素材がいいからシンプルでいい
加工と言っても、その手順はきわめてシンプルであることがわかります。もともと素材の良いものだから、こねくり回す必要はありませんし、混ぜものも入れません。
大島の滋養豊かな明日葉をそのままご家庭に、という願いが、こうした素朴なものづくりに表れているのです。
作業では、平釜、裁断機、焙煎機など最小限の機械は使いますし、ベルトコンベアーやミニクレーンの力も借ります。
しかし、その他のほとんどの部分が人の手を使った作業。これは30年前の創業時から変わりません。
人が見つめ、人が動かすいたずらに機械化しない
たとえば、熱湯で茹でるプロセス1つにしても、茹で時間は明日葉の大きさ、気温、湿度によって微妙に変わります。
この違いを識別するのは、メーターの針ではなく、熟練した作業員の目であり、鼻であり、手の感触です。緑の色、香り、弾力など人間だからの五感で、最適な状態を選んでいるのです。
こうして、すべての作業に人が立会い、その手が加わります。機械化された工場は効率的ですが、効率優先のものが必ずしも優れた商品ではありません。明日葉のように人の健康に関わる商品ならなお更です。
大島明日葉研究所では、機械ではなく、生産者の顔が本当に見えるものづくりにこだわっています。暑くて水蒸気の上がる作業場ですが、誰もが誇りを持って働いています。年間50トンもの明日葉が、こうして丁寧に少しずつ加工されていきます。